薄毛に悩んでいる方は、ミノキシジルやキャピキシルを聞いたことがあるのではないでしょうか。
ミノキシジルは以前より薄毛治療薬として有名でしたが、最近では、育毛剤の成分としてキャピキシルもよく耳にするようになりました。どちらも薄毛治療としての効果が期待できる注目の成分となっています。
では、成分や効果、副作用の有無などにどんな違いがあるのでしょうか。詳しく解説します。
Contents
キャピキシルとミノキシジルの違いを簡単にまとめてみた！
まずは、
- キャピキシル：医薬部外品
- ミノキシジル：医薬品
ということが大きな違いでしょう。
ミノキシジルは副作用がありますが、キャピキシルにはありません。ただし、キャピキシルに比べ、ミノキシジルはAGA専門クリニックでも処方されているので医師の診断の元、処方してもらえるメリットもあります。
基本的にAGAクリニックでは、プロペシアで抜け毛を抑制し、ミノキシジルで発毛を促し治療をするため、2つ処方をされることが多いです。プロペシアは、DHTに変換する5αリダクターゼを抑制する薬です。
要するに、キャピキシルとは違い、ミノキシジルだけでは、抜け毛を減らす効果を期待できないといえるでしょう。
では、キャピキシル、ミノキシジルんは、それぞれどんな成分が使われていて、どんな効果があるのか詳しく説明していきますね。
キャピキシルとはどんな成分？
キャピキシルとは、近年たくさんの育毛剤に取り入れられている成分です。
医学的なAGA治療薬とは異なり、天然成分を由来としていて科学的に検証された育毛成分として注目を集めています。
育毛剤に配合することで、高い育毛効果を発揮できるとされ、ミノキシジルの3倍の育毛効果があるともいわれています。
更に嬉しい効果は、男性の薄毛の原因の大半を占めている、AGAに対しての効果が期待できることです。その理由は、AGAの原因である5αリダクターゼを阻害する効果があるから。
そもそも、5αリダクターゼは、男性ホルモンと結合してより強力にする酵素となっています。ですから、男性ホルモンが原因のAGAには迷惑な酵素なのです。
キャピキシルは、数少ないAGAの抑制効果が期待できる有効成分となっています。
キャピキシルは他の育毛成分と違うの？
キャピキシルは、育毛効果と抜け毛を抑制する効果の2つを実感してもらえる育毛成分です。
また、天然成分で作られているので医薬部外品となっていて、クリニックで処方してもらわなくても購入することができるのです。医薬部外品ではなく、化粧品としての分類されている育毛剤もあるほどです。
天然成分の為、男性だけでなく女性も使用できることが、他の育毛剤との大きな違いです。
キャピキシルの開発経緯は
キャピキシルは、カナダのLUCAS MEYER COSMETICS（ルーカスマイヤーコスメティックス）社によって開発されました。
発売されてからはまだ日は浅いのですが、ミノキシジルの3倍の効果を持つという売り文句が薄毛に悩んでいる方の話題となり、現在では多数の育毛剤に配合されるようになりました。
海外だから心配だという方もいると思いますが、LUCAS MEYER COSMETICSは、多数の医薬品や人気商品もの原料を開発しているので安心して良いでしょう。
キャピキシルの成分内容
成分名がキャピキシルというだけで、配合されている成分はキャピキシルではありません。
キャピキシルは主に、イソフラボンの一種で抜け毛を防ぐ効果があるエキスアカツメクサエキスと、成長因子で育毛を促す効果があるアセチルテトラペプチド-3をミックスして配合されています。
この2つが組み合わさったものが「キャピキシル」と定義されています。
アカツメクサエキスとは？
アカツメクサエキスは、アカツメクサの花から抽出したエキスです。
アカツメクサエキスは、「レッドクローバー」とも呼ばれていて、マメ科シャクジソウ属の草で、花冠などをつくるシロツメクサと似た形の花をきれいな花を咲かせます。元々の原産地はヨーロッパで、日本には明治時代初期に牧草として入ってきました。
ヨーロッパでは、昔からハーブとして更年期障害や肌トラブルに効果のあるとされ、人々に重宝されてきました。また、現在では、アカツメクサエキスはアンチエイジングにも期待ができるとされていて、化粧水にも多く使用されている成分となっています。
そのアカツメクサエキスがなぜ薄毛改善に注目されているかというと、薄毛の改善に有効なイソフラボンとビオカニンAが含まれているからです。
アカツメクサエキスに含まれる、イソフラボンやビオカニンＡの効果によって、育毛を邪魔する物質の5αリダクターゼを抑制し、抜け毛を防いでくれる効果があります。
AGAの抜け毛は進行型なので、抜け毛が減ることによって、髪が増えたような感覚になるでしょう。
イソフラボンの育毛効果とは？
イソフラボンには、女性ホルモンのエストロゲンという成分と似たような作用があります。
AGAの予防として、イソフラボンが入っている大豆類を食べることで、女性ホルモンの働きが活発になり、頭皮を健康にする効果があるとされてきました。そのため、育毛剤にも配合することで、薄毛の症状を緩和してくれます。
アカツメクサエキスには、大豆の20倍程の豊富なイソフラボンが含まれています。ですから、女性ホルモンの働きが活発になり、AGAの原因の男性ホルモンの働きが抑制されることで5α リダクターゼが抑制され、結果的に抜け毛が減って育毛につながるという訳です。
ビオカニンAの育毛効果とは？
ビオカニンAにも、脱毛男性ホルモンのDHTを生成する5αリダクターゼを抑制する効果が期待できます。5αリダクターゼ還元酵素を強力に阻害して、進行する抜け毛を防ぎます。
アセチルテトラペプチド-3とは？
アセチルテトラペプチド－3は4種類のアミノ酸が結合し構成された人工のアミノ酸分子です。アセチルテトラペプチド3は極めて強い細胞修復作用を持っているので、既に収縮しヘアサイクルが短くなっている毛母細胞の修復をして、ヘアサイクルを正常に戻し、発毛作用を発揮します。
毛母細胞が修復されることで、毛包の働きが活性化されて髪の毛の成長力と定着力を高めて抜け毛を予防する効果があると言われています。
キャピキシルの効果は薄毛を改善することが出来るのか？
キャピキシルに配合されている成分により、抜け毛を減らし、毛包の働きを活性化させて育毛を促させてくれます。それにより、薄毛を改善させることができます。
薄毛の悩みである抜け毛の抑制と育毛を2つ同時に叶えてくれるのは、キャピキシルだけです。
実際、臨床実験でキャピキシルを4ヶ月の使用した結果、「成長期にある髪の割合が10％以上増加」「休止期にある髪の割合が30％近く減少した」という報告がありました。それだけ、実感している方が多いということです。
また、キャピキシルは天然成分がベースとなっているので、肌が弱い方でも使用できることが最大のメリットでもあります。
キャピキシルの副作用が気になるけど実際のところどうなの？
キャピキシルは医薬品ではないので、副作用などの心配がなく安心して使用できます。肌にも優しく、身体への負担はほとんどないのです。
高い効果が実感できながら、副作用が全く確認されていません。
副作用と勘違いされやすい症状1：初期脱毛
個人差はありますが、AGA改善には、初期脱毛はつきものといってよいでしょう。
これは体質に合わなかったのではありません。初期脱毛は、乱れていたヘアサイクルを正常に戻すための働きによって抜け毛が増えてしまっているのです。
要するに、ヘアサイクルが正常に戻る過程で、現在生えている痩せ弱った毛根が抜け、たくましい髪を生成するための工程で発生しているということです。
薄毛を気にしてキャピキシルを使用しているのに、更に増えたら心配になるのは分かります。しかし、ヘアサイクルが正常化されたことで薄毛改善への初動効果と思い、1.2か月は様子をみましょう。
副作用と勘違いされやすい症状2：アレルギー
キャピキシルは天然由来のアカツメクサエキスが主成分ですのでアレルギーがでたという報告はありませんでした。その理由は、キャピキシルは医薬部外品・化粧品の分類になるからです。
医薬部外品や化粧品は身体に支障をきたす可能性が無いことが条件となっているので、キャピキシルにアレルギー反応は無いと考えてよいでしょう。
ただし、元々アレルギー体質の方や妊娠中の方は、一度かかりつけの医師に相談してから使用してください。
ミノキシジルとは？
ミノキシジルは医学的にも発毛効果が認められており、AGA専門クリニックでも9割の患者が治療に満足しているという結果がでています。
ミノキシジルは、日本で唯一、厚生労働省から発毛剤として承認を受けている成分です。現在では、ジェネリック医薬品も含めると、米国をはじめインドやフィリピン、タイなどたくさんの国の製薬会社で製造、販売されていて薄毛治療の最先端として扱われています。
ミノキシジルの特徴は、血管を拡張し、毛包に栄養を行き渡らせることで発毛を促進します。
薄毛治療の「最終手段」と呼ばれているほど薄毛治療薬として信頼されている成分となっています。
ミノキシジルには外用薬と内服薬がある？
ミノキシジルには、「外用薬」と「内服薬」に分かれています。
外用薬の有名な市販薬では「リアップ」があります。ドラッグストアでも購入できる外用薬は、内服薬に比べて薄毛に対する改善効果はゆるやかで、効果を実感するのに時間がかかるといえます。
しかし、ミノキシジルに生じる副作用も内服薬に比べて少ないといえます。そのため、気軽に薄毛治療を始めようと考えている方に向いています。
次に、内服薬はドラッグストアでは購入できません。
AGA専門クリニックや皮膚科で処方してもらうか、または個人輸入代行業者を通して購入する方法しかありません。
内服薬は外用薬よりも成分の浸透率が高く発毛効果を早く実感しやすい特徴があります。その理由は、ミノキシジルの内服薬は血管の血流を通って細胞まで届くため、外用薬よりも浸透率が高く発毛効果を発揮します。
しかし、どちらもミノキシジルとしての役割は変わりません。
ミノキシジルの開発経緯は
ミノキシジルは元々、1960年代にアメリカで血管拡張して高血圧を治療する血圧降下剤として開発、使用されていました。
しかし、副作用として多毛症や髪が増えたなどの報告があったことから、研究重ねた結果、1980年代にアメリカで薄毛治療の外用薬として実用化されました。
現在では、世界90か国以上で使用され、AGA改善に効果の期待できる治療薬とされています。
ミノキシジルの薬理作用
ミノキシジルの薬理作用は、血管拡張剤・血圧降下剤として使用されていたので、血管が拡張する作用があります。毛細血管の血流を促進し、毛母細胞を活性化させるという2つの働きが確認されています。そのため、流れる血液量は増大し、頭皮の血行をよくさせるため、毛根部分の毛包に血液を多く送り込むことできます。
また、男性ホルモンの影響で、ヘアサイクルが乱れ、髪の抜けやすい状態の休止期から成長期へ正常なヘアサイクルへ促す効果もあります。
ミノキシジルの効果は薄毛を改善することが出来るのか？
個人差はありますが、ミノキシジルを使用して、平均3～6ヶ月ほどで94％の人に薄毛改善の効果がみられるとされています。
ミノキシジルには、頭皮の毛細血管の血行を促進し、毛母細胞を活性化させる効果があります。血流を改善することにより、細胞の増殖やタンパク質の合成を促進させ、発毛効果や毛髪の成長を促進させることにつながります。
髪の細胞に栄養がたくさん届けられると、結果的に発毛しやすくなるのです。
すぐにフサフサになるわけではありませんが、新しく生えてくる毛髪の発育を早め、毛髪を太くして成長期を延長させる効果があります。
ミノキシジルは副作用があるって言うけど実際のところどうなの？
前項でも説明した通り、ミノキシジルは高血圧の薬として開発され多毛症といった副作用があり薄毛治療に使われるようになりました。ですから、ミノキシジルは医薬品となりますので、副作用のリスクは避けられません。
ムダ毛が増えるだけでなく、めまいや動悸、胸痛、痒み、性欲の減退や勃起不全、血圧低下、心拍数の増加、むくみ、血小板減少症、吐き気、嘔吐などの症状が現れる場合があります。
しかし、副作用は1％～5％未満ですので、頻繁に発生しているわけではありません。臨床試験の結果を見る限り、必要以上に気にしすぎる必要はないでしょう。
育毛剤の選び方！ミノキシジルを取るか、キャピキシルを取るか
どちらもドラッグストアやインターネットで育毛剤を購入することができます。
肌が弱い方や天然成分で安心して使用したい方は、キャピキシルがおすすめです。
AGAクリニックで、ミノキシジルを処方されたことがある方、副作用を理解した上で使用してみたい方は、ミノキシジルの育毛剤を使用しても良いでしょう。
価格としては、キャピキシルが配合されている育毛剤の方が少し安く購入できます。お財布と相談した上で、続けやすい価格の商品を選ぶことも一つの手といえます。
ミノキシジルを含む育毛剤
ミノキシジルが含まれている育毛剤で有名な商品は、「リアップ」や「ミノキ5」です。
まずは、「ミノキ5」
アンファーから2018年8月にメディカルミノキ5が発売されました。ミノキ5は、スカルプDのシャンプーでおなじみのアンファーから発売されていて、商品名の通り、ミノキシジルが5％配合されている発毛剤です。
気になる発毛効果ですが、育毛剤の中で最もミノキシジルが配合されているので効果は期待できるでしょう。
そして、「リアップ」
リアップの発毛剤のラインナップは、「リアップX5プラス」の他に、「リアップ」、「リアップジェット」、「リアッププラス」4種類。
「リアップ」、「リアップジェット」、「リアッププラス」には、ミノキシジルが1％配合。「リアップX5プラス」には、ミノキシジルが5％も配合されています。そのため、毛作用が一番高い商品はリアップX5プラスとなります。
また、リアップX5プラスは、AGA専門クリニックでも処方されています。効果が出る期間も、平均して4か月くらいで実感できるというデータがあります。
キャピキシルを含む育毛剤
キャピキシルが含まれている育毛剤でとても有名な商品がTHE SCALP5.0c（ザスカルプ5.0c）です。こちらは、口コミ評価でも高評価の育毛剤です。
2018年末に第三世代となったTHE SCALP5.0cは、キャピキシル、ピディオキシジル、リデンシルを追加し、更に「ヒト幹細胞」まで配合されている毛髪診断士が監修し、成分とバランスを追求した育毛剤です。もちろん、THE SCALP5.0cは、男女兼用として使用できます。
他にも、キャピキシルを含む育毛剤には、バイタルウェーブ育毛スカルプローションがあります。バイタルウェーブ育毛スカルプローションは、医師と共同開発しています。
価格も比較的にリーズナブルで続けやすいこともメリットです。キャピキシルが5％配合されていますがベタベタせずに使い心地も良いことが特徴です。
もう一つ有名な育毛剤は、G-7（ヘアーローション キャピキシル7％+リジン）です。
従来の配合では最大でも5％が限界だったキャピキシルを7％も配合しています。これは、独自の研究によって、掴んだ最適値だといいます。
配合成分は、キャピキシルに加えて、L-リジンと、8種類のアミノ酸成分、9種類の植物由来成分、パントテン酸を使用しています。アミノ酸成分やや植物由来成分が中心として配合されているので、頭皮が弱い方でも負担をかける心配はありません。
医薬品で頭皮が荒れてしまった方にはおすすめです。また、安心安全の日本製なのも嬉しいですね。
キャピキシルのリアルな口コミをチェックしてみた
40代男性
前にAGA治療薬やらミノキシジル配合の育毛剤を利用したことはあったのですが、頭皮がかゆくなったり炎症してしまったりなどの副作用が出てしまったので続きませんでした。
ですが、キャピキシルが配合された育毛剤は副作用が発症することなく使用を続けることができてつむじ付近の薄毛も無事解消されました。
50代男性
ちょっと期待外れです。使用してみましたが、多少抜け毛が減ったような気がするくらいで、あれだけ騒がれていたのはステマだったのではいかと疑うほどです。
40代男性
髪の毛が生えてきたってわけじゃないですが、なんだかちょっとパサパサだった髪の毛にツヤが戻ってきはじめたかなという感じです。
キャピキシルとミノキシジルの違いを成分・効果から徹底比較してみた！まとめ
キャピキシルが天然し成分配合なので、医薬部外品で、頭皮や肌に優しいのに比べ、ミノキシジルは医薬品なのでめまいや性欲の減退や勃起不全などの副作用があります。
また効果としては、キャピキシルは抜け毛を減らし、育毛を促し、AGAを改善させることができ、ミノキシジルは血流を改善することにより、発毛効果や毛髪の成長を促進させることができます。
結果的には、キャピキシルの方が副作用もなく、抜け毛や育毛効果2つの効果が期待できるということが分かりました。しかし、育毛剤なので即効性はありません。口コミでもあったように、効果が感じられなかったという方も少なからずいるとは思います。ですが、医薬部外品ですので、効果が出て実感できるまでには、長い時間を必要としてしまいます。
どちらにもいえることですが、誰にでも効果が現れる訳ではなく、根気強く使い続けてこそ効果が期待できます。また、育毛剤の効果を最大限に生かすためにも、普段の生活習慣や食生活なども気を付けて頭皮環境が悪化しないようにしましょう。